こんにちはぷれ子です。
夏場は熱帯魚の水温が上がりすぎることでトラブルが起きがちだよね。
今回はそんな暑さ対策のお話なんだ。
定番のクーラーやファン以外にも、いくつか紹介していくから参考にしてみてね。
この記事の目次
熱帯魚なのに高温に弱いの?
はぁ…暑いな…
ぷれ子さん、どうしてクーラーつけないんですの?
熱帯魚部屋のクーラーつけっぱなしだからね…人間用は節約だよ。
熱帯魚が好きすぎるあまり、作ってしまった熱帯魚飼育専用のお部屋なのです!
マニアさんの定番の一つと言える飼育スタイルですね!
ぷれちゃんは熱帯魚部屋は6畳の自室を熱帯魚に明け渡し、自分は2畳半の部屋を使っているのです!
え?熱帯魚って暑いの好きなんじゃないですの?
いや、流石にこの気温だと水温も30℃越えるからねぇ…
だーかーらー熱帯魚ですよね?ぷれ子さん暑さで頭までやられちゃったんですか?
いや…熱帯魚って言ってもな、殆どの種類が30℃以上だと暑すぎて調子崩すぞ?
魚にとっては2℃あがるだけでだいぶ違うものだからな。
え?やばいですわ…
ん?
ワタクシ…熱帯魚のいる部屋は…暑いの好きだと思って…あえて閉めきってクーラー無しに…部屋暖房もかけて…床暖房もつけて…
それはやばいな…
今すぐ最新式のクーラーを取り付けさせますわ!
そういえばお前、金持ちだったな。
まぁせっかくだから、他の夏対策も覚えていこうか。
はーい!
えらく素直だな…
ええ、だって暑がってるぷれ子さんって見ていて愉快なんですもの!
(こいつ…)
水温低下の期待値
参考用に、各項目に期待値を「★」で表しておいたよ。
製品や環境によって大きく違いが出るから、あくまで目安として見ておいてね。
★無しが最低で、★5つがMAXだと考えて見てくれればいいよ。
正直「ああ、水温下がってるなぁ…」って気がするのは★3つくらいからかな。
ただ効果の低い方法もうまく組み合わせれば、かなり良いこともあるから無視しないようにね!
アクアリウム専用器具で行う、熱帯魚夏対策
さあ、まずはアクアリウム専用器具を使った夏対策を覚えていこう。
この方法は大きく分けると
- 蓋をあける
- ライトをリフトアップする
- ヒーターを外す
- 水中の熱源(水中ポンプなど)を無くす
- エアレーションを行う
- 水槽用ファンを使う
- ペルチェ式水槽用クーラーを使う
- チラー(コンプレッサー)式水槽用クーラーを使う
というかんじだね。
それぞれの注意点も解説していくから一緒に見ていこう。
蓋をあける
期待値★ |
開けたほうが良いというか、閉めきっていると水温が下がりにくいという感じかな。 ファンとかと組み合わせると良いよ。 |
これはとても単純だ。
でも蓋を閉めきっているよりかは、開けている方が水温が上がらないのは事実だね。
夏場の蓋を閉めきったボトルアクアリウムなんて超危険だよ。
この方法で注意したいのは
- 魚の飛び出しに注意する
ということ。
まぁ単純だよね、蓋がなきゃ飛び出すのも仕方がない。
コリドラスとかも意外と飛び出るから覚えておこうね。
水面を今までより低めにしておくなどで、ある程度予防できるよ。
まぁ…それでも飛び出す魚は結構いるんだけどね…不安な場合は鉢底ネットなんかのメッシュになっているもので通気する蓋を自作しても良いね。
上部式フィルターを使用している人は、水槽ではなく上部式フィルターの蓋をあけておいてもいいよ。
ライトをリフトアップする
期待値★★ |
正直ライトをつけないほうが効果的。 水温を下げるわけではなく、上昇する原因を遠ざけるという考えだね。 |
これは蛍光灯が主流の時代にはかなり有名な方法だったね。
なんでかというと、蛍光灯を利用した水槽ライトってかなり熱くなるものだったからかな。
その熱のせいで、水温が上がる…それを防止するためにライトの位置を高くするというのがリフトアップだよ。
まぁリフトアップって言葉自体は別にアクアリウム用語でもなんでもないけどね。
これは照明器具の風通しを良くして、器具そのものへの負荷を軽くするという狙いもあったね。
現在よく利用されているLEDは、蛍光灯ほど熱をもたいないけれど、それなりに効果はあるから覚えておこうね。
最近のLEDライトは最初からリフトアップするパーツが付属していることが多いよね。
現在でも水草水槽とかでは、強力な蛍光灯を用いたものや、メタハラが利用されることも多いよね。
そういう器具は通常の器具よりも熱を持つから、使用にはある程度の理解が必要だよ。
メタルハライドランプですね。
とても強力なライトで、本格的な水草育成水槽などに用いられています。
太陽の光に近いと言われていますね!
ヒーターを外す
期待値 |
正直あんまり意味ないと思うよ。 そもそも水温高いと作動しないからね。 |
この方法はあまり効果的ではないというか、そもそもの考え方が違うよ。
ヒーターは基本的に、水温を一定に保つためにつけているものだからね。
サーモスタットで27℃に設定していれば、水温がそれ以上になっていたらヒーターはどのみち作動しないよね。
水温を設定しておくと、その温度まで水温が上昇した時に、自動でヒーターを止めてくれる装置ですね。
逆に下回るとヒーターをONしてくれるんですよ。
外付けで自分で設定できるものと、内蔵型の固定式があるのです。
サーモスタットの無いヒーターは温度が上がり続けてしまうので単体で使用してはいけませんよ!
まぁ水槽内の熱源が減るにこしたことはないから、無意味とまでは言わないけれど、通電しなければ熱は発さないからね…まぁ、器具的な寿命をのばすつもりで外しておくくらいの感覚でいいよ。
正直他にやるべきことはたくさんあるね。
ただ、注意したいのは部屋に冷房をかける場合だ。
冷房をかけると、当然ながら一時的に水温が低下するよね。
そういう場合は逆に水温が下がりすぎて魚の負担になるから、ヒーターをつけておかないといけないよ。
昼間は暑くて、深夜~朝方に気温の落ちる初夏や秋口も注意が必要だ。
ヒーターを外すタイミングは、昼間の気温ではなく「最低気温」を基準にしようね。
水中の熱源(水中ポンプなど)を無くす
期待値★★ |
水槽内で熱を出すものは意外とあるんだ。 そういうものを使用しているかどうかというのは、一応チェックしようね。 |
これは該当する器具を使っている人限定だけど…水温上昇防止という点では効果的だよ。(ほんの少しだけどね)
水中にモーター部分があるポンプやフィルター、水中ライトなんかだよね。
ヒーターを外すよりこのあたりの器具を外したほうが良いこともあるね。
ただ、このあたりは安易に外してはいけないものもあるから注意しよう。
フィルターなんかは特に外せないよね。
そういう場合は無理してこの方法に頼らず、他の方法を模索しようね。
水温も大事だけど、それだけにとらわれていてはいけないよ。
エアレーションをする
期待値★★★ |
水温を低下させるというより水温の上昇による害を減らすものだよ。 生体に対してのメリットは多いよ。 |
水温が高くなると、水中に溶け込んでいる酸素がどんどん出て行ってしまうんだ。
その結果おきるのが酸欠だ。
この酸欠は高水温時の魚へのダメージの大きな原因の一つだと言われているんだ。
だからエアレーション。
夏場は少し強めにしても良いね。
まぁ水流が強くなるから、そういうのが苦手な魚の場合は加減してね。
エアレーションを行うと、水面が揺れることで水の蒸発が促されて水温が下がるというのもあるね。
液体が気体に変化するとき(蒸発)って熱を奪っているんです。
蒸発する時に熱も一緒に持っていくというイメージですね!
「気化熱を利用して温度を下げる」というのは、そういう現象から来ているのですよ!
詳しく話していくと化学なお話でとても難しいのですが、アクアリウムの世界では意外と気化熱の話が出てくるので、なんとなくで良いので覚えておくとよいですよ。
さっき話した「蓋をあける」や、この後お話する「水槽用ファンを使う」のも、この現象のパワーを期待しているわけですね!
水槽用ファンを使う
期待値★★★ |
状況によって差が出てくる、夏本番になると湿度のせいで温度が下がりにくくなるので過度な期待はNGだね。 調子よく下げれる時は2℃くらいは下がるよ。 もっと調子良いとそれ以上下がる時もあるけど、なかなか無いね。 |
これはさっきフィッシュさんが説明してくれた気化熱を利用したものだね。
よくファンを「冷たい風」があたるから水温が下がると誤解している人がいるけれど、そういうものではないよ。
水面に風をあてて蒸発を促して水温を下げるものなんだ。
その証拠にこの方法は、空気中の湿度が高いと、愕然と効果が下がるんだよ。
期待値を「★★★」としたけど、状況によってはそれ以下というかんじかな。
湿度が高いと蒸発しにくくなるからね。
逆に湿度が低ければ…と言う話なんだけど、今度出てくる問題は水が減ることだね。
まぁ蒸発させているわけだから当然なんだけど…小型水槽で利用する場合なんかは気を付けてね。
安定した足し水ができるかどうかが課題になるからね。
蒸発した水を足す時は、ちゃんとカルキ抜きをして、水温をそろえて安全な水にしてあげてね。
下がり過ぎが心配な人は逆サーモを使うといいよ。
まぁそこまでがっつり温度を下げれるものではないけれど、熱帯魚の飼育って「2℃」ってかなり大きな差だからね。
ファンでなんとかなるなら使ったほうがいいよね。
これはですね、さっき「ヒーターを外す」の項目で話をしたサーモスタットの逆版ですね。
温度が下がりすぎた時にOFF!してくれるものですよ。
▼萌菜からの大事なお知らせですわ!
水槽用ファンを使うといつもより早く水が蒸発しますの!ヒーターとかサーモスタットとか、水から出ちゃいけない器具が水面から出てしまわないように注意して使うんですのよ! https://t.co/9f7hXgCXym
— 熱帯魚なめんな公式(担当:虫季萌菜) (@netsuname) July 14, 2022
ペルチェ式水槽用クーラーを使う
期待値★★★ |
ちょっと厳し目の評価にしたよ。 まず水槽用クーラーは2種類あるということを知らないといけないね。 水温は5℃くらい下げれる時も…あるねぇというかんじかな。 |
ペルチェ式クーラーは、悪いというわけではないんだけど正直「2種類ある水槽用クーラーの弱いほう」と言うしか無いね。
ペルチェ式は正直威力が弱いんだ。
だから、下げれる温度の幅が狭くて、夏場はずっと作動している…なんてことも珍しくないんだよ。
もちろん電気代はかかる。
水量少なめの水槽で軽く冷えてくれればいいや~程度の気持ちでいるといいね。
小型で場所を取らない、そこそこ安いのは魅力だけど、ぶっちゃけそれなりな効果を求めるなら、やや大きい、そこそこ高いって製品になるね。
なんかすごく否定しちゃったけど、そこまで暑くならない場所においてある小型な水槽にはすごくぴったりだよ。
次に解説するチラー式は「mini」って名前ついていても結構大きいからね。
要は適材適所だね。
単体で使用するものと、外部式フィルターや水中ポンプと合わせて使用するものがあるよ。
よく知られているのがテトラのクールタワーだね。
チラー(コンプレッサー)式水槽用クーラーを使う
期待値★★★★★ |
これはがっつり下がるね。 いろいろな人が支持しているのもうなずける効果だよ。 ただ、それなりにデメリットもあるから理解しておこうね。 これは他の冷却方法とは違い自分で温度を設定できるものだよ。それがなによりの魅力だね。 |
希望の水温を設定できる。
これはかなり良いよね。
まぁ逆サーモやペルチェ式も設定できたりするんだけど、その温度になってくれない時も多々あるからね。
このチラー式はよっぽど過酷なありえない灼熱環境に置いたり、機材に対して水槽が大きすぎる場合でなければわりと確実に仕事をしてくれるんだ。
他のタイプは「調子が良ければ約◯℃下がります」ってものだからねぇ…
チラー式はまぁざっくり言えば人間用のクーラーと似たような仕組みかな。
27℃ってしてくれれば27℃にしてくれるよ。
27℃に設定していたら、それを上回った時点で作動して、温度を下げてくれるね。
この設定できる温度が「1℃きざみ」だったり「0.5℃きざみ」だったりするから、よくチェックしようね。
人気があるのはゼンスイのZRシリーズだね。
いろいろなサイズがあるから水槽の水量に合わせて選択しよう。
正直60センチ水槽だったらゼンスイZR-miniで充分だよ。
180リットルまで対応しているからね。
ちょっとスペックを見てみようか。
ゼンスイ ZR-mini
循環水量:毎分10~30リットル(毎時600~1,800リットル)
温度設定範囲:4℃~40℃
室外温度範囲;35℃以内
ね、他の冷却方法と桁違いでしょ?
この信頼性こそ、チラー式の魅力だよね。
正直「高額なペルチェ式」を買うなら、もう一枚お札を取り出してこっちを買うことをすすめるよ。
これの問題は大きいことだよね。
miniっていってもちょっと大きめの外部式フィルターのサイズくらいは余裕であるよ。
それと排熱。
本体から熱を逃がすための風が出るから、置く場所には少しだけゆとりを持たせておこうね。
下が戸棚になっているような水槽台の場合は、中に入れるんじゃなくて、外に出しておいたほうがいいかな。
熱がこもっちゃうからね。
ブオーってなるけど、そこまでうるさいものではないかな。
気にならないと言ったら嘘になるけどね…
ZRシリーズより精密な動作を求める人は、同じメーカーから出ているZCシリーズにするといいかな。
ゼンスイはいろいろとアフターサービスもしっかりしているからいいよ。
この手のクーラーは水中ポンプか外部式フィルターと組み合わせないきゃいけないということも忘れないようにしようね。
アクアリウム専用器具で行う、熱帯魚夏の水温上昇対策まとめ
さて、一度ここでまとめてみようか。
レベル1:水温の上昇予防
- 蓋をあける
- ライトをリフトアップする
- ヒーターを外す
- 水中の熱源(水中ポンプなど)を無くす
レベル2:軽い水温低下
- エアレーションを行う
- 水槽用ファンを使う
- ペルチェ式水槽用クーラーを使う
レベル3:しっかりした水温低下
- チラー(コンプレッサー)式水槽用クーラーを使う
というかんじだね。
確実性をもとめるならチラー式。
あとは環境と相談というかんじだね。
私の友達は、早いと初夏から30℃近い水温になっちゃうから60センチ水槽にZR-miniをつけているね。
チラー式はそれなりなお値段するんだけど…そのせいもあってよくセール対象になるから、上手く狙ってみるといいかもしれないね。
ちなみに私はどれも使用していないよ。
なんていうか水槽の数が多いからね、部屋ごと冷やしているんだ。
それぞれの水槽に水槽用クーラーをつけると大変なことになるからね。
そのあたりは、水槽の数や、電気代、部屋の向きなどいろいろな都合で判断してみるといいんじゃないかな。
さて今度は、水槽用の器具以外での冷却方法を話していくよ。
補足:クーラー作動には水中ポンプ?外部式フィルター?
水槽用クーラーの使用には、水中ポンプか外部式フィルターのような、別途で水を循環させる装置が必要な場合がほとんどだよね。
この場合、何を使ったらいいのかな?って悩む人は多いと思う。
まず気にしたいのは「流量」
クーラーそれぞれに「これだけは水を流してくださいね」という目安みたいなものがあるんだ。
それに合わせたものを選ぶと良いね。
お店の人に聞いても良いし、通販サイトの解説ページにある推奨される製品のスペックを見て、そこに書かれた商品か、同等の流量のあるものを選ぶと良いよ。
さて、水中ポンプと、外部式フィルターどちらがいいかという話なんだけど…
正直適材適所だね。
外部式フィルターにつなげば、当然ながら間に抵抗が増えるから、少しだけ流量が落ちる。
水中ポンプの場合はフィルターとは別でクーラーを管理できるんだけど、水流が強くなりすぎる。
というかんじだ。
まぁ、水中ポンプを追加するほうが、水流が変わる幅が大きくなるから、基本的には外部式フィルターと組み合わせておけば良いんじゃないかな?
適正なものを組み合わせていたらそこまで流量が落ちるものではないからね。
ちょっと水流の勢い足りないかなぁなんて時は、外部式フィルターの出水口にディフューザーをつけて水流を強化したりもできるよ。(流量自体が増えるわけじゃないけどね)
外部式フィルターを使う場合は、ホースの中間にエーハイムのダブルタップをつけておくとかなりメンテナンスが楽になるよ。
正直あのパーツは、ホースで繋ぐ循環器具には全て搭載して欲しいくらいだよ。
まぁそういう手間を省けるのは水中ポンプの良い所だよね。
一部のプレコなんかは水流好きだから、元々水中ポンプをつけていたりもするよね。
この辺は、水槽の大きさや飼っている魚種を意識して考えてみようね。
あ、製品によっては50Hzと60Hzがあったりするから気を付けてね。
アクアリウム専用器具以外で行う、熱帯魚夏の水温上昇対策
アクアリウム用品以外で、水温を下げる方法を話していくね。
正直この中には「ダメダメ!それはダメ!」って方法もあるよ。
そういう注意点を含めて見ていって欲しいんだ。
紹介する方法は
- 水槽に氷(冷たい水)をいれる
- 水槽の上に保冷剤をのせる
- フィルターからの水を冷やす
- 部屋の通気を良くする
- ファンを自作する
- 扇風機を使う
- 日光を遮る
- 部屋ごと冷やす
というかんじかな。
水槽に氷(冷たい水)をいれる
期待値 |
うまくやれば効果がないわけではないんだけど、正直これはやめておいたほうがいいよ。 効果の割にはリスクが高いからね。 |
水槽に冷たいものを入れると、水槽内に極端に温度差が出るよね。
もうの時点で良くないよ。
急激な温度変化は魚の負担になるからね。
しかもその時の水温はそれなりに高い…つまり氷なんてすぐ溶けちゃうんだよね。
まぁ、熱帯魚水槽はメロンソーダじゃないからね…おなじ感覚で冷やしたらダメだよ。
君がお風呂に入っていて、いきなり冷たい水とか氷入れられたらどうかな?
水温が下がるほど入れられたらびっくりするし、ちょっといれられただけなら「え?なにしてんの?」ってかんじでしょ?
氷を利用したいなら、これから紹介する方法を参考にして、もう少し考えてやろうね。
水槽の上に保冷剤をのせる
期待値★ |
まぁ悪くはない。しかし良くもない。 |
これはさっき話した方法の「もう少し気を使ったバーション」だよね。
水槽の横とか上に保冷剤を置いて冷やすって感じだ。
ただこれは水温はあまり下がらない。
下がるほど置いたら逆に大変なことになるからね。
小型水槽とかで「ああ、今日はやばいかも」なんて時の保険気分で使うと良いよ。
ただ、よくベタ飼育で用いられている小型水槽を通り越した、超小さい水槽だと想像以上に下がるから注意してね。
まぁこれは保冷剤の大きさにもよるんだけど…5リットル以下とかだと心配レベルは結構高いね。
そういう場合は下がり過ぎないようにヒーターも使おうね。
そんなかんじで条件により左右されるから、しっかりと確認しながらやるしかないよ。
こういう温度設定ができない方法は、慣れていなうちは保険としてヒーターを併用しておくのはとても大事な考え方なんだ。
似たような方法で上部式フィルターの上に保冷剤ってのもあるね。
フィルターからの水を冷やす
期待値★★ |
これも今まで話した2つの方法の発展版だね。 これは効率アップをねらったものだよ。 |
外部式フィルターでよく使われる方法なんだけど、フィルターにつながっているホースを一度発泡スチロール製の箱の中を通すんだよね。
そしてその中に保冷剤をいれるわけなんだ。
簡単な冷却ボックスをつくるわけだね。
こうすることで、保冷剤による冷却の効果を上げて、長持ちするようにするんだ。
これは蓋の閉まる箱を利用したいね。
ボックスの縁をちょっと削ってホースが通るようにして、蓋を閉めれば良いだけだから加工は簡単だよ。
冷たい空気は下に行くから、ホースは結構なゆとりを持った長さにして、ボックスの底にとぐろを巻く感じで設置するといいかな。
というか、そうしないと冷えないと思うよ。
その上に保冷剤を置くんだね。
管理が面倒だけど、ボックスの中に氷水をいれるってのも手だよ。
この方法の注意点は、フィルターの出水口から想像以上に冷たい水が出る可能性があるってこと。
その場合はうまく拡散させようね。
まぁ…ほとんどのケースは逆で…ちょっとしか冷えないっていうかんじだけどね。
効果は落ちるけど、冷えすぎえる場合は、冷やすホースを出水側ではなく、給水側にしてみるってのもありだよ。
うまくやるとなかなかよい方法なんだけど、場所取るし、保冷剤は交換しなきゃだし、いろいろ手間もかかる方法でもあるね。
部屋の通気を良くする
期待値★★ |
夏はジメジメするからね。あれが良くないんだ。 |
湿度が高いと水が蒸発しにくいから、気化熱による水温の低下は期待できないよね。
そのために通気を良くしておく。
これは水温低下を狙うというより予防策だよね。
湿度が低いほうが、ファンをはじめとして、いろんなものが効果をより発揮してくれるからね。
でも雨の日なんかは、窓をあけると余計に湿度が上がったりするよ。
じゃあ雨の日は閉めておけばいいかというと、そういうわけでもないんだよね。
気温や部屋の環境によっては「湿度はあがるけど、閉めきっているよりかは室温が下がるんだよなぁ…」なんていうパラドックスを抱える場合もあるからね。
ファンを自作する
期待値★★★ |
これは水槽用ファンの自作バージョンだよ。 |
これの効果、使い方は水槽用ファンの項目を参照して欲しいかな。
ただ自作するなら、それなりな知識を持って臨もうね。
なんていうか…電気的な知識とかね!
水の近くで使うから、本当に要注意なんだ!
パソコン用のファンを改造して使う人も多いね。
扇風機を使う
期待値★★★ |
扇風機は水槽に直接当てなくても効果を期待できるよ。 そこまで水温が下がるものではないけどね。 |
これは単純に大きいファンとして使えるね。
ただ水の蒸発にも限度があるから、「大きいことはいいことだ」なんて単純な計算はダメだよ。
直接水面に当てなくても部屋の空気を回しておくというのも一つの手段だね。
そうすることで部屋全体の空気が動くからね。
今風に言うとサーキュレーターだね。
その場合は扉を開けておいたり、窓をあけておくとより良いよ。
それを水槽用ファンと組み合わせてもいいよね。
水槽用クーラーの排熱部分に軽く風を流しておくとかもありだね。
日光を遮る
期待値★★★ |
まぁこれもかなり環境による…ってかんじだよね。 注意点もあるからしっかりと覚えよう。 |
南向きとか西向きの窓のある部屋は、日光による水温上昇が激しいよね。
アクアリストが北向きの部屋とか、東向きの部屋を好むのにはそういう理由があるんだね。
そういう場合は遮光するだけでもかなり違うよ。
日光が当たると、局所的な上昇をする可能性があるからね、水槽だけでも守ろうね。
ただこれは窓を閉めきっておけばいいよ言うわけではないよ。
風通しを良くするってのはかなり重要だから、遮光カーテンを使うとか、上手く調整しようね。
部屋ごと冷やす
期待値★★★★★ |
うん超楽。 人間用クーラーで部屋ごと冷やすという超安易な方法。 |
最近のクーラーは電気代も安くなってきたから助かるよね。
できるだけ省エネマシーンを使用したい…ね…。
正直、思ったより電気代がかからない気がするよ。
クーラーはフィルターが詰まると効率が悪くなるからこまめに掃除しようね。
あとはサーキュレーターで部屋の空気を回したりすると、部屋全体が冷えやすいからいいね。
そうやって空気を回しておかないと、クーラーから遠い水槽と近くでは温度に差がでてしまうこともあるんだよね。
ただこの方法いくつか注意点があるんだ。
まず一つ目は、クーラーはつけっぱなしにしておくとカビがはえる可能性があるってこと。
1日数時間は換気をしておこうね。
クーラーを切る前には30分位は送風にしておくのも大切かな。
あと、乾燥しやすいってこと。
水槽は大丈夫なんだけど、同じ部屋で観葉植物なんかを育てていたり、爬虫類を飼育している時は注意をしようね。
小動物がいるときも風を直接当てないようにしないとね。
そしてもう一つ「室温=水温」じゃないってことかな。
水温は必ず計測しようね。
少し高温を求める種類がいる場合や、なんか水温が不安定と感じる場合はヒーターを併用しよう。
え?
「クーラーをつけっぱなしにすると私の身体が冷えて困っちゃうんですけど」
だって?
知るかそんなこと、廊下で寝ろ……と魚優先で語りたくなるけど、体のこともちゃんと考えてやっていこう。そういう意味でもこの方法は、ちょっとハードル高いよね。
あと一つ決定的なのが、そこまで極端な冷水にはできないということ。
熱帯魚であれば特に問題はないけれど、渓流魚とかで水温20℃以下の環境を作りたい場合は迷わず水槽用クーラーを選択しよう。
アクアリウム専用器具以外で行う、熱帯魚夏の水温上昇対策 まとめ
さて、まとめてみようか。
レベル0.3:まぁやめておけ
- 水槽に氷(冷たい水)をいれる
レベル1:水温の上昇予防
- 部屋の通気を良くする
- 日光を遮る
レベル2:軽い水温低下
- 水槽の上に保冷剤をのせる
- フィルターからの水を冷やす
- ファンを自作する
- 扇風機を使う
レベル3:しっかりした水温低下
- 部屋ごと冷やす
というかんじだね。
部屋はほどよく冷やして、ちょっと高めの水温がいる魚にはヒーター、それより冷たい水が好きな魚には水槽用クーラー追加ってのが最終形態かもね。
補足:魚の適温はいろいろある
さてより良い暑さ対策をするための、大事な話を紹介するよ。
それはアクアリウムショップで販売されている生き物の適正な水温はいろいろあるということだ。
熱帯魚はだいたい26℃前後のものが多いんだけど、その中でも高水温に弱い…とか、低温で買うと病気をしやすいというものがいるんだよ。
高水温のほうが良い時は28℃くらいから、高い時で30℃近くとか…
高水温が苦手な場合は26℃を上回らないように気をつけたりね。
まぁ…それより低い水温じゃないとだめな魚とかね…
しかもこの感覚が、水量やセッティングの具合によっても変わってきたりするからなかなか難しいんだ。
高水温が苦手な魚はボルネオプレコとかが有名だよね。
他にもビーシュリンプなんかが、高水温が原因で死んでしまったりするよ。
初心者むけと言われる魚は、この適正温度の幅が広かったりするから飼いやすいと言われているものがほとんどだね。
ただ、意外とそういう温度にうるさい生き物はお店に普通にいるから注意しようね。
初心者もよく飼う生き物では、ヤマトヌマエビなんかが高水温を嫌うから注意してね。
まとめ
さて、今日は総合的な暑さ対策だったよ。
いろんな方法を組み合わせたりして、魚達を熱から守ってあげて欲しいんだ。
じゃあ最後に、今日紹介したすべての方法を振り返ってまとめてみよう。
レベル0.3:まぁやめておけ
- 水槽に氷(冷たい水)をいれる
レベル1:水温の上昇予防
- 部屋の通気を良くする
- 日光を遮る
- 蓋をあける
- ライトをリフトアップする
- ヒーターを外す
- 水中の熱源(水中ポンプなど)を無くす
レベル2:軽い水温低下
- エアレーションを行う
- 水槽用ファンを使う
- 水槽の上に保冷剤をのせる
- フィルターからの水を冷やす
- ファンを自作する
- 扇風機を使う
- ペルチェ式水槽用クーラーを使う
レベル3:しっかりした水温低下
- チラー(コンプレッサー)式水槽用クーラーを使う
- 部屋ごと冷やす
正直、レベル2まででできることってのは、たかが知れているよ。
まぁ、水温低下ではなく、水温上昇の予防だからね。
気温が高ければどうしようもないんだ…
それで解決すればいいんだけど、そうでない場合は確実に温度を下げる方法をやるしかないかな。
調子を崩してからでは遅いから、暑さ対策は最初から余裕を持った方法を選択しようね。
もう一つ覚えておきたいのは、方法同士の相性があるってことだね。
例えば
「水槽用クーラーを使う」+「扇風機を使う」+「風通しを良くする」
「水槽用ファンを使う」+「扇風機を使う」+「風通しを良くする」
なんて良い組み合わせだよね。
逆に
「水槽用クーラーを使う」+「フィルターからの水を冷やす」
というのは、クーラーが水温を正常に測れなくなるよね。(特に給水側を冷やすのは注意が必要だよ)
温度設定できないもので、冷えすぎる場合にヒーターを外すのも良くないよ。
他にも、通気よくして部屋の湿度下げて、ファンを使っても「直射日光」があたるせいで温度が下がらない時間がある…とかね。
水槽の水温を下げるというのは、丸一日、もっと言うなら暑い日、気温の低めの日…そんな長期的な目線で、いろいろな条件を意識して考えなきゃいけないものだということを忘れないようにね。
だからこそ、温度を固定で設定できる方法が結局、安心できるから人気というわけだね。
結局お金が正義ってことですわね。
ん?なんで?
クーラーつけっぱなしとか、チラー式水槽用クーラーとかそれなりなお値段ですわ。
まぁワタクシからすれば駄菓子を買うような感覚で買える金額デスケドネ!
キャハッ!
うーん、どうかな…水槽用クーラーなんて長く使うからね、そういう視点で見れば「なんだかんだ結果安上がりだった」なんてこともあるよ。
3万円の製品でも数年使うと考えたら、まぁ良いかなって思えるでしょ?
ふーん、なんですのその不思議な価値観?ワタクシにはよくわかりませんわ!わかりませんことよ!
ワカラナッシングですわ!
(こいつ…)
ぷれ子さん、こんにちは。
萌菜ちゃん、いつもおすすめ記事の紹介、お疲れもい。
我が家にも熱帯魚部屋がありますので、夏場はエアコンで部屋ごと冷やしております。
最近のエアコンは本当に性能も節電効率も高いので、思ったほど電気代はかからないですよね。飼育しているコリドラスの総額と比べたら、年間の電気代なんて微々たるものです。・・・と考えてしまうことに価値観の崩壊を感じます。
とは言え、エアレーションを強めにしたり、照明の点灯時間を短くしたり、水槽台の扉を開けておいたり、こうゆう小さな事でもやっておくに越したことはないですね。
まだまだ夏本番はこれから。アクアリストの皆さん、頑張りましょう。
cory-paradiseさんこんにちは、萌菜にも伝えておくね!
部屋ごと冷やす方法を選ぶとどんどん水槽を増やしてしまうよね。
たしかに新しいエアコンはかからないね!
アクア費用としたらきっと軽い…軽い…この話はここまでにするんだ!
私も夏はエアレを強化したりというのはよくやるね。
そのほうがなんか安心するんだ。
残暑、季節の変わり目とこれから怖い時期だけどがんばらないといけないね!
水作エイトの増設煙突を外したら、少し効果があった気がします。
レベル2のエアレーション効果ですね。
ふみなさんこんにちは、エアレーションは確かに効くよね!うん!煙突外し、確かにそれはいい手かもしれない。
こんにちは暑い時期になってきましたね。
クーラーつけっぱのやり方は
憧れますが実現するには
1人暮らしで冷え性じゃない限り無理目な
気はする。
電気代安いの関係なく
水槽の為に人間用クーラーつけっぱなし自体が許せない人って結構いるんですよね
(自分も親に大反対されたし知り合いも
やるなら一人暮らししろ言われたらしい)
犬とか猫なら人間用クーラーつけっぱなし
okの人は多い感じですね
自分自身が冷え性だと体調悪くして
ペットの世話が出来ないという
本末転倒もありますし
中々実行できないやり方な気はしますね
だから水槽用クーラー、ファンが
需要あるのかな?と思ってしまいます
カナさんこんにちは!暑い季節になりましたね!
部屋ごと冷却は、そういうハードルはたしかに高いよね。
記事の中では魚優先で書いちゃったけど、生活圏だと体のことも考えないといけないもんね……。(カナさんのコメントを元に、ちょっと記事内の「体が冷える件」についての表現を変えさせていただきました!記事改善のきっかけをくださり、ありがとうございます!)
高温対策はそういう意味でも難しい事が多いから、できるだけたくさんの方法を知っておくのが大事なのかもしれないね。
ほんと、高温対策は難しいんだ…!
ぷれ子さんこんにちは。もうすぐ春ですね。去年の秋から熱帯魚を飼いはじめたので夏を経験してません。60cmワイド水槽110Lで記事に載っているZR miniは使えますか?
学生アクアリストさんこんにちは。もう春だね!返信遅くなってごめんなさい。
質問の件なんだけど、ゼンスイさんの公式ページを見るとZR miniだけじゃなく、各機種の水量の目安が一覧で見れるからおすすめだよ!
データだけで不安な場合は、組み合わせる器具などの情報を合わせて、メーカーさんに問い合わせるのも良いと思うんだ!