こんにちは根黒ぷれ子です。
今日は「停電時の熱帯魚水槽の維持」についてお話していくんだ!
緊急性の高い内容で、今すぐ対策をしたいという人もいるだろうから、今回はできるだけ簡潔にまとめていくよ!
今すぐできること、そして事前に準備をしておくことでより良い状況を作ること。その二つの方法を解説していくんだ!
ぷれ子からのお願い
停電対策は停電の時間、気温、水槽の環境、飼育魚などに合わせ臨機応変に行うものなんだ。だから、この記事で解説されていることはあくまで「一例」として参考程度に見て、君の状況に合わせて対応をしてほしいんだ!
今すぐできる熱帯魚水槽停電対策まとめ
さて、今日は一気にまとめていくよ。
今停電して困っている人のためにですわね!
うん、そうだね!まずは今できる対策から、事前に準備しておく対策については後半でお話するんだ!
というわけで熱帯魚水槽の停電対策について解説していくよ。
今停電している、そんな時君が守るべきはこの三つ!
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早速それぞれの対策を見てみよう!
停電時の水温維持
停電すると、どうしても水温は低下していくよね。そして低水温は熱帯魚のダメージになる。
まずとりあえずやるべき対策は、水槽の周りに「巻く」こと。断熱材がなければ、アルミホイルなどをまくだけでもだいぶ違うよ。アルミホイルを巻くときは、くしゃくしゃにして空気の層をつくるとより効果的だ!
ろ過器にも巻くと良いね!
冬場とか、室温が低すぎる場合は少しでも水温低下を抑えるために前後左右だけじゃなく、上面も包んでもいいよ。ただ密閉してしまうと、酸素が水槽内に入らなくなってしまうからちゃんと通気する状態にはしておこう。(時々空気の入れ替えもするといいね。)
あと、ライトなどの電子機器やアダプターを巻いた場合、稼働した時に外し忘れると熱をもつ可能性があるから注意してね。(器具の形状によっては一緒に巻かないとどうしようもない時があるもんね。)
あとは家のポットの中に残っていた温水とかをペットボトルに入れて浮かべるのもありだね。ただ小型水槽だとこれで思わぬ水温上昇を招いてしまうことがあるから、ちゃんと水温変化は見ておこう。
急激な温度変化をしてしまうとダメージになるから、水槽に直接温水を注ぐというのはリスクが高いということも覚えておいてほしいんだ!
停電が解除された後はゆっくり水温を戻すのがコツだよ。通常はヒーターが働いて戻してくれるから、それを待つ形だね。
もう一つ注意したいのは、長時間停電していると水槽の中の水温が一定ではなくなるということ。
底の方と水面で温度差が出てしまうということだね。そうなるとろ過器が稼働した際「水が混ざることによる水温の急変」を受けてしまうことになる。そうさせないために、停電が長引くときはたまに水を撹拌してあげよう!(魚をびっくりさせないように、プロホースのパイプ部分なんかで、軽くまぜてあげるとかがいいね。)
そしてもう一つ、停電時はできるだけ餌をやらないほうが良いんだ。水温が低下することで消化ができなくなり、内臓にダメージを与えてしまうかもしれないからね。これは本当に大事なことだから覚えておこう。
あとろ過器の中の水は水温が低下しやすいから、この後解説する「停電時のバクテリア維持」を読んでその対応法を覚えておいてほしいんだ!
停電時の酸素維持
次に対策したいのは酸素だ。魚は水中に溶け込んだ酸素を体に取り込んで生活しているからね。水中から酸素がなくなると、酸欠状態になってしまうんだ。
通常この水中の酸素は水面が揺れ動くことで取り込まれたりしているんだけど、停電するとそうした動きが止まってしまう。
ただ焦らなくても大丈夫。
水中の酸素はそんなにすぐになくならないんだ。そして水面は動いていなくても、一応溶け込んでいくものだからね。
さっきの水温維持とは相反するやり方だけど、水槽の蓋を開けておくということも酸素不足対策になるんだ。ただそれはやっぱり水温低下につながるし、魚の飛び出し事故にもつながるから、状況を見て判断するようにはしよう!
あと、渓流に住む魚は酸素を欲しがる量が多かったり、過密すぎる水槽だと酸素がすぐになくなったりする可能性もあるということは頭に入れておかないといけない。そういう環境を持つ人は、どうしても停電時の対策が難しくはなってしまうよね。
そうした場合は水を手動で動かしてやることで酸素を取り入れようという発想になると思うけど……これはちょっと要注意。
水を動かすと、水温の低下が早まってしまうことがあるんだ!
つまり長時間の停電でなければ、下手に水を触らないほうが良い場合があるということ。酸素不足に対しては「焦りすぎ」もよくないということを、しっかり頭に入れておいてほしいんだ!
逆に夏場は水温低下の心配が少ない。そして夏は水中に溶け込んだ酸素が減りやすい。
だから夏の場合は、水を動かして酸素を取り入れるということをやっていくことが推奨できるよね。やり方はシンプル。超綺麗に洗ったペットボトルに水槽の水を入れてシェイク。そしてそれを水槽へ。水槽内で直接水を動かすと汚れが舞うからちょっとやめておきたいんだ。(ペットボトルには洗剤とかも残らないよう、しっかり水洗いしてね。)
そして、酸素について考えるときはここから話す「バクテリア」対策も見てほしい。そこから考えていくと、酸素不足の対策法がより具体的に分かると思うんだ!
停電時のバクテリア維持
酸素不足が何故危険か。それは魚がダメージを受けることに対しても言われているのだけど……実はそれだけじゃないんだ!
むしろ、渓流の魚や過密飼育以外では、ある程度の停電で酸素不足で魚が死ぬということは意外と無かったりするんだよ。(油断は禁物だけどね。)
ただ大きくダメージを受ける可能性があるものがある。それはバクテリア。
とくにろ過器の中のバクテリアだね。基本的にろ過器はバクテリアが住み着きやすいように作られている。つまりそれは、水中よりもバクテリアがたくさんいる状態。そして通常ろ過に使われるバクテリアは「好気性バクテリア」と言って酸素を好むバクテリアなんだ。
つまり酸素がなくなると死んでしまうってこと。そして停電が終わった時、ろ過器が稼働するとその死んだバクテリアが一気に水槽内に入り水質が急変、それにより魚が死んでしまうということがあるんだ。
これは、停電時の酸素不足で起きる事故の最も多いパターンかもしれないね。
停電している間は緩やかに環境が変化していくから、意外ともつことがあるんだけど、このろ過器の再稼働事による事故は一瞬だから防ぎようがない。
だからこそ停電したらまず、ろ過器の電源を抜くこと。
そして蓋をあけること。そうすることでろ過器内の水が酸素に触れやすくするんだ。特に外部式フィルターはがっつり密閉されているから長時間の停電には弱いからね。
そしてもし停電が長いようなら、バケツなどにろ材を水ごと出して撹拌したり、水槽の水を少しもらって水換えしたりしよう。
外掛けフィルターのワンタッチろ材なんかは、ろ過器から取り出して別容器で水槽の水を使い軽く汚れを落としてから、水槽に浮かべておくなんてするといいよね。(外掛け式フィルターの中は、停止しちゃうと水の量の少なすぎるただの容器になっちゃうからね。)
イメージ的には水が停滞した、狭い閉鎖空間にろ材を置きっぱなしにしない感じかな!
そして停電が終わったら、ろ過器の中の水は捨てて、水槽の水をバケツかなんかに移してろ材をゆすいでろ過器内に戻し再稼働しよう。(ゆすいだ水はもちろん捨てるんだ!)
ろ過器内の水は、水槽よりも温度が低くなっていることもあるからそういう意味でも捨てるべきだね。外部式フィルターの場合はホース内の水の温度なんかも気にして、もし冷たいようなら捨ててしまおう。
ただ、短時間の停電であれば特にろ過器の中のバクテリアも問題なく、そのまま再稼働できることもあるから、今話したバクテリア維持の対策は、どこまでやるかは自己判断していくしか無いってところが難しいところかな。
そして、バクテリアが死ぬか死なないかは、停電の時間だけでなく、ろ過の立ち上がり具合、ろ材のセレクトや組み方などなどによって変わるから「◯時間なら大丈夫」とかいう感じで数字では決められないものだということも頭に入れておこう。
停電対策をより確実にするために
さてここからはさっき話した停電対策をより確実にするために、できることをお話していくよ。
停電時の水温維持をより確実に
保温性の高い断熱材、そしてホッカイロがあると水温維持はぐっと楽になるよ。ホッカイロは水槽の外側に貼るんだ!
ホッカイロを使用すると、保温ではなく加温になるから、熱くなりすぎないかなどしっかりチェックしてね。
一応ホッカイロを通常やらない使い方をすることになってしまうから、自己責任になってしまうことだけは覚えておこう。あとホッカイロは冬をすぎると店頭から消えちゃうからね、冬の間にある程度買い込んでおくといいよ。意外と春とか秋も、朝方とかに停電すると水温がガッツリ落ちてしまうからね。
ホッカイロを使用する場合は水濡れ、そして水温の変化に注意だ。
保温のための発泡スチロール箱の中に小型水槽を保護した場合などは、更に注意が必要だ。
密封した空間内でホッカイロを使用すると「酸欠」をおこしやすくなるからね。必ず通気は確保しておこう。
停電時の酸素維持をより確実に
電池式や手動のエアーポンプがあるといいね。
ただこれを使うと水が動いて水温が低下しやすくなるから、投入するタイミングなんかはしっかり考えていこう。
単純な話、勢いを強くすれば水温低下が早くなるからエアーの勢いを緩やかにしておくというのもいいね。
勢いを落とすときは「一方コック」というパーツを使うと良いよ。
停電時のバクテリア維持をより確実に
ここでも電池式、手動のエアーポンプは大活躍だ!
ろ材を水ごとバケツに入れそこでエアーポンプを使用。こうすればバクテリアはかなり維持されやすくなるよ。
ただこれにはそれなりにパワーがほしいから、2213クラスの大きなろ過器を使用している人は、手動ではなく電池式推奨なんだ!
追記「照明はオフに」
停電時は照明の電源は切っておくといいよ。
停電が終わった時にいきなり点灯して魚がびっくりして怪我してしまうこともあるからね!
濾過器の再稼働時のトラブルもそうだけど、停電は「終わったときにも注意」しないといけないものだということは、しっかり頭に入れておこう!
まとめ
停電対策は、シチュエーションにより異なってくる。例えば、小さい水槽と大きい水槽では、水温の低下の速度がぜんぜん違うからね。
そして、飼育している魚の種類や数によってもやるべきことは変わってくるよね。
だからこそ、さっきも話した、停電対策は「◯時間なら放置しても大丈夫」とか数字でははかれないものだということはしっかり覚えておいてほしいんだ!
それと同時に「ある程度までなら放置しておいても問題ない場合もある」ってことを頭に入れておかないといけない。焦りすぎて触りすぎてしまうってのも、よくないからね。
そういう意味では「魚を刺激しないように手を出しすぎない」という考えを持つことも、一つの対策と言えるのかもしれないね。もちろん水温は低下し始める前に対策したほうが長い時間維持できるとか、早期対応が大切だって考えも忘れてはいけないんだけどね。
だからこそ私達飼育者は、なぜ停電が危険なのか、逆を言えばなぜ電気が流れている間は良い環境が維持できるのかということを考えて行くことが、なによりも大切だと私は思うんだ。
そうすることでやるべきこと、やらないでおくことをしっかりセレクトしていこう!
あと、とても大切なのは状況をちゃんと自分の目で「見る」こと。
例えば水温でいうなら、ちゃんと水温計で水温をはかり、臨機応変にいろいろな対策を考えるという感じだね。停電対策はそうしたリアルタイムとの勝負。ただ覚えたことを実行するだけではダメだということは、しっかり覚えておこう!
あなたの家でやっている停電対策、体験談があればコメント欄で教えてくれると嬉しいのです!
台風対策の記事もあるから、ぜひ見てほしいんだ!
Twitterで配信した停電、台風対策は以下のリンク先から見れますので是非御覧ください!
ぷれ子さん今晩は。
ウチの場合、停電が「リアルタイム」で
起こるとは限りません・・・。
なぜなら、「ブレーカー」が勝手に落ちる事がほとんどだからです・・・。
原因は、台所の「漏電」でした。
「ベタさん」はアレが原因でお亡くなりに・・・。
他の魚達はなぜ無事だったのでしょう?
「温帯魚」だったからだと思います・・・。
元々「ヒーター」を入れていない水槽なのと、
「過密にしない飼育法」を元々していたので、酸素不足にも陥らなかったようです・・・。
「アカヒレ」や「コメット」だったから
尚更と言えば尚更ですが・・・。
それにしても緊急時ってペットボトル
結構使えますよね・・・!!
「ミネラルウォーター」とか「お茶」
のペットボトルなら、
軽い水洗いでOKです・・・。
なんか何十本と言う数のペットボトル
を用意している・・・。
こんなに有ると逆にゴミに出しても良いような・・・。
でも・・・。もったいない!!
青い3298さんこんにちは。
ブレーカーのダウン、確かに怖いよね。台所の漏電……!無事に治ってよかったと思うんだ!
確かに魚の種類によって非常時に耐えられるかどうかって変わるよね……。
ペットボトルかたまっていく…うん、これあるあるだと思うんだ。私はプラケースがいっぱいあるなぁ…。
名人、おつかれさまです✨
停電、怖いですよね。
私の家の水槽も何か対策を考えておかないとですね。
断熱材はすぐに用意できるかもしれないです。
東日本大震災の停電で全滅してやる気失った人も多いみたいですし。
緊急時の対策として、家に1台くらいは発電機用意しといた方がいいのかもしれません。
闇の天使さんこんにちは。
発電機は本当に理想だよね。私ももっと良い対策を探して整えていかないといけないなぁといつも思うよ。
誤字発見しました。
「停電時の水温維持」の項目の赤文字の中で一番上の
「あと、ライトなどの電子機器やアダプターを巻いた場合、稼働した時に外し忘れると熱をもつ可能性があるから注意してね。」
っていう所の下の小文字が
「器具の形状によっては一緒に巻家内と同しようもない時があるもんね。」
巻かない→巻家内になってます。
こんにちは!教えてくれてありがとうなんだ!修正しました!これ「同しようもない」も誤字…うん。直しておきました!本当にありがとうございますなんだ!
現在、停電は直りましたが金魚が亡くなりました
上部濾過なら電池式灯油ポンプで濾過槽に汲み上げると良かったのかなと思っています
まぁさんこんにちは。
金魚さん、悲しかったね。そんな中、アイディアをコメントで提供してくれてありがとうございますなんだ。
電池式ポンプなら組み上げもできる。
いざというときのために専用で用意しておいてもよいのかもしれないね。