はい、こんにちは根黒ぷれ子です。

 

今日は少し前の記事に引き続き、萌菜のTwitterの方でもらったリクエストを元にした記事の第二弾なんだ!

そして水換えをメインに語る記事の第二弾でもあるね。

 

前回の水換えの記事を公開したのは2016年6月。熱帯魚なめんなができたばかりのころだったんだね。うん、このサイトが今日もこうして記事を更新できるのは、応援してくれるみんなのおかげなんだ!

そんな感じで今日も熱帯魚なめんなをよろしくなんだ!

水換えしない水槽って作れる?

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虫季萌菜虫季萌菜

ねぇぷれ子さん。水換え不要の水槽って作れるんです?

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

え?できるんじゃね?

虫季萌菜虫季萌菜

えええええ、ぷれ子さんらしくない回答!

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

ただまぁ、萌菜が思っているのとは違うと思うけどな。

虫季萌菜虫季萌菜

出たー!ぷれ子さんの経験がある程度ある人間ゆえの決めつけー!

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

うわ、そのノリ久しぶりだな。

虫季萌菜虫季萌菜

ええ、熱帯魚なめんな初期の頃はこんな感じでしたね。

 

さて、今日はなかなかビッグなテーマについてお話をしていくよ。水換え不要の水槽を作ることは可能なのか?という超ビッグな……と、その前に今回マシュマロでいただいたリクエストを紹介させてもらうね。

リクエストをくれた方、ありがとうなんだ!

 

前回のなめんなの水換え特集↓は、基礎的なお話だったよね。

だから今回は水換えというものをより深く知っていただくために、ちょっと違うテーマに触れていきたいと思ったんだ。

水換え不要水槽は自然のサイクルの完全再現なのか?

水換え不要の水槽と聞くと、多くの人が「水槽内に自然のサイクルを完全再現」と思ってしまうと思う。

ただ、これは結構「正解のようで不正解」だったりするんだよね。

 

なぜなら自然界の水は、湧き水、蒸発、雨などなど様々な理由により一定ではないから。

つまり君が思っている以上に「水換え」が行われている可能性があるんだ。

 

特に川は流れているからね。

ただどうしても水槽となると「切り取った」ような水になる。だからこそ、水換え不要を求める時は「水槽ならでは」という視点を持っていないと失敗しやすいんだ。

そもそも水換え不要は実現可能か?

結論から言えば、ある程度の期間であれば水換え不要の水槽はできると思う。まぁ、ある程度の期間だけどね。

もちろん、これは「専門機関」などのプロの話ではなく、一般家庭のアクアリウムレベルでの話だ。

 

今はソイルなどが発達しているから、放置してもある程度水質が維持できる「手法」が確立されつつある。ある程度設備を厳選し、環境を限定していけば一定期間は持ってくれると思うんだよ。

 

ただこれを「半永久的」とするのはとても難しい。

単純な話、ソイルとかにも寿命があるからね。。

 

そしてさらにやっかいなのは、普通の家庭で実現できる水換えが少なくて済むシステムは、どんなアクアリウムにも対応できる「万能システム」ではないということ。

例えば60センチ水槽で環境を整えて、ある程度の期間水換えがなくとも水質が維持されるシステムを作りあげたとしよう。

そしてそこに「そこそこ育った金魚十匹」入れたらどうなるだろうか?

確実に糞が多すぎて、水がもたないよね。

 

そんな感じでアクアリウムはいろいろなパターンがあるからこそ「水換え不要システムが追いつかない」なんてことが、あたりまえのように起きてしまうというわけなんだ!

水換え不要アイテムの利点を活かす

じゃあ、私たちアクアリストはそうした水換え不要アイテムとどう向き合うべきだろうか。

 

これは私の考えだけど、その製品がなぜ「水換え不要」「水換えのペースを落とせる」と言っているかという理由を知ることが最も重要なんじゃないかって思うんだ。

 

例えばソイル。

あれが水換え不要水槽でよく使われる大きな理由に「バクテリアが住み着きやすい」というのがある。ソイル自体が多孔質で、中にバクテリアがくっつきやすいんだよね。

つまりソイルが劣化などで潰れてしまうと、その効果は激減するということ。そう考えると、ソイル自体を痛めないメンテナンスなども視野に入れていかないといけないということがわかるよね。より良い効果を発揮するために「バクテリアがわきやすい」環境を作るととかね。

 

そしてさっきも話したとおり、そうしたソイルは「なんでもかんでも水換え不要」にしてくれるものではない。

もしそんな能力がそのソイルにあれば、汚染された川とかに放り込んだらすごいことになるはずだもんね。でも残念ながらそういうものではない。

ただそれは、そのソイルが「水質浄化作用」を持っていないわけではないってことは忘れないようにしないといけないね。万能ではないからと、効果を否定してしまっては意味がないんだ。

そうした「無駄な排除」をしてしまわないためにも、私達アクアリストは製品の効果をちゃんと体感して覚えていかないといけないよね。

 

「どんな優れた製品でも効果は環境や使い方で左右される」という考えをしっかり頭に入れておこう!

 

あ、あと水換え不要アイテムって意外と説明書読むとちゃんと「期間の目安」とか書いてあったりするってのも覚えておこうね。ちゃんと読むと「あ、なるほど。これは魔法のアイテムではなくアクアリウムのアイテムだ」ってことがよく分かると思うんだ!

知識の幅を広げることにもつながるから、説明書を読むのは本当にオススメだよ!

「たまたまバランスが取れている」という罠

「うちの水槽はなんかバランスがとれてるみたいで、水換えしなくて◯ヶ月問題なし!」というお話はよく見かけるよね。

これは本当にバランスが取れていたりすると実現可能なことだから、あながちまちがいではないんだよ。

ただそのバランスが取れている理由をちゃんと把握できていないと、予期せぬ環境変化が起きたりしてトラブルに繋がってしまったりするってことも同時に意識しておきたいね。

 

特に長期間放置していた環境は、がこまめなメンテナンスを加えていた水槽よりもトラブルの対処が難しい場合があるんだよね。

じっくり悪化していったものだから、気がついた時にはかなりひどい状態になってしまっているとかね。

 

ちょっと難しい話になっちゃうんだけど「バランス」というのは「とれているように見える」だけの時もあるんだ。

「緩やかな悪化」はすぐに魚に現れたりしないことも多いからね。

 

ここでさらに難しいのは「放置することで良い結果」が出ることもアクアリウムにはあるということ。水換えのやらなすぎという問題があるように水換えのやりすぎという問題もあるって感じだ。

そこがさらに「水換え不要問題」をややこしくしているんだ。

なぜ水換えを「しよう」という考えが主流なのか

ここまでお話でなんとなくわかってもらえたと思うけど、水換えをしないことにはちゃんとしないメリットがあるんだ。

水換え不要ってのは「しなくていいよ」ということではなく「しないことで良い効果を狙うよ」ということだってことだね。

 

でもみんなも知っての通り、アクアリウムの世界では「水換えをしない方向に動く」ことよりも「より良い水換えを求める」ことが主流だよね。

きっとここには、水換えをするほうが環境維持が楽だとか、いろいろな飼育スタイルに対応できるとか、水換えのメリットのほうが引き出しやすいっていう理由があると思うんだ。

ちょっと哲学的なお話になっちゃうけど、私は「不要」を求めるならならそれを「できたほうがいい」と思っている。

水換えをできる人なら、水換えしないメリットと水換えのメリットをうまく使いわけ、よりよい環境を作ることもできるわけだからね。

 

考え方的には「水換えが大事」と言われるような魚を飼育する時には、水換えをちゃんとやることからはじめて、その魚への水換えの影響をちゃんと感じて、そこから「水換えペースを落としたらどうなるのだろうか?」と考えてみるくらいに慎重になると良いと思うんだ。

水換え不要水槽の理想的なサイクル

水換え不要水槽における理想のサイクルは、だいたい「魚が糞をする、バクテリアや水草が分解する、水が綺麗に保たれる」という自然のサイクルを意識したものだと思うんだ。

 

ただこれを作るのはなかなか難しいんだよね。

まず第一に魚の数を絞っておかないと、水の浄化が追いつかない。そしてこの数をどの程度絞るかは、低床の量、水の質、餌のやり方、魚の種類、水草の量や状態などなどいろいろな要素で変化するから数字では出せないものだったりするから、余計に難しい。

 

じゃあ、仮にそこをクリアしたらどうだろうか?

実はそれでも半永久的にというのは難しかったりするんだ。

ありがちなトラブルは、pHの急降下。

バクテリアは魚の糞などから発生する有毒なアンモニアを分解してくれるんだけど、その分解された物質が水を「酸性」に傾ける作用があるんだよね。

本来であれば水換えでその物質の量を減らしていくんだけど、水換えをしないとなっちゃうと水槽内に溜まりすぎて……ガツンとpHが落ちちゃうんだ。

そして、魚によっては低すぎるpHに対応できなかったりするからトラブルが起きる。

 

しかもこのpHの急降下は水換えしている水槽でも起きる可能性があるもの。水換えをしないと、そのリスクを高めてしまう可能性があるってことは飼育している魚たちのためにちゃんと知っておこう。

 

そういう意味からも水換え不要を狙う水槽には「pHを維持する効果」を持つソイルが使用されることが多くなってきたんだね。もちろんそのソイルも「絶対に永遠にpHを維持し続ける」ものではないから、ある程度の理解を飼育者が持っていないといけないというわけだ。

 

こうした話から見えてくるのは「理想的なサイクルは一度完成しても崩れる可能性がある」ということ。つまり「水換え不要」期間を伸ばしたければ、このサイクルを維持する方法を模索していくことになるということだ。

足し水だけで環境維持は可能か?

水換え不要の水槽を考える時に「蒸発した分新しい水を足せば新しい水が入っているから実質水換えしているのと同じでは?」と思う人もいるよね。

でも残念ながらこれは正解ではないんだ。

蒸発するのはあくまで「水」だから、水中にある様々な物質がそのまま残っていることがあるからだね。これが飼育している熱帯魚や金魚に「悪い影響」を与えてしまうこともあるってわけなんだ!

 

逆に足し水を中心に管理していく時は「水換えによる水質の変化を避けたい」場合だったり「動きの少ない水により得られる水質を狙いたい」時だったりするんだよ。

つまり足し水には足し水の良いところがあるんだ!

 

ここでややこしいのはメダカなどの屋外飼育で「足し水のみ」で成功している例が多数あるってこと。

これは実は屋外という環境のおかげで様々な物質の分解などが進みやすく、結果として環境が良い感じに安定しているというパターンだ。

もちろんそうしたことは室内でも起きることもあるけどね。

ただそれにはいろいろな条件が揃っていることが必要だから、どんな場合にも「足し水だけでOK」とはならないということは覚えておこう。

屋外でも足し水だけでは通用しない場合もあるくらいだからね。

 

「足し水は水換えとは違う」この考えはすごく大事だから、ちゃんと頭に入れておこう!

まとめ

水換え不要を求めて、失敗している人の大多数は、その手の製品の「水換え不要」という言葉だけしか見ていないことが多い。

ちょっと厳しい言い方だけど、それが何故そう言われているのかということを知らなければ、効果を発揮させることすらできないことも普通にあるんだ。

だからこそ最初は、その製品がどんなもので、どんな効果を持っているのか。そういうところに注目し、しっかり考えてみてほしいんだ。

 

憧れる人も多い、水換え不要水槽。

そうした理想を追い求めることは趣味の世界ではとても大事なことだけど、その難易度はちゃんと考えていこう!

 

水換え不要水槽は「楽」に見えるかもしれないけど、実は水換えで管理していたほうが楽だったりするってことがあるのも、アクアリウムの面白いところなのかもしれないね。

虫季萌菜虫季萌菜

なんなんですの今日の話。

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

え……。

虫季萌菜虫季萌菜

結局水換え不要水槽はできるんですの?できないんですの?

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

うーん、そこそこ知識と経験あって環境限定すれば作れると思うよ。ある程度の期間ならだけど。

虫季萌菜虫季萌菜

半永久的な水槽は?

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

いや、半永久的って10年とかそんなレベルじゃないんだぞ?ちょっと私達みたいな素人には壮大すぎるだろ。

虫季萌菜虫季萌菜

まぁそうですけど……じゃあ、そんな水槽、将来的に一般家庭で手軽に実現できるようになると思います?

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

うわ、すっごく難しい質問来たな。

虫季萌菜虫季萌菜

答えてくださいまし。

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

んー。私は来ると思いたいね。手間が減るというより飼育の選択肢が増える方に興味があるというかさ。その手法が生まれたことによって今まで飼育難易度が高いと言われていた魚が飼いやすくなったり……あ、微生物に対する理解も深まりそうだよね。今主流の好気性のバクテリアだけでなく……。

虫季萌菜虫季萌菜

あ、そのへんでもうじゅうぶんですわ。

根黒ぷれ子根黒ぷれ子

なんなんだよおまえ。

 

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